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Jの現在地 女子チーム編(下)

11/15付け読売新聞:スポーツ欄掲載記事より(抜粋)

保有は負担か財産か

 休部したなでしこリーグ・東京電力の所属選手を受け入れる仙台以外,女子チームを新設しようという,Jクラブの動きは総じて鈍い。現場からは,負担の重さを指摘する声が漏れてくる。

 あるJ1クラブは,女子専用の練習場が準備できなかった。「(トップチームに選手を供給する)男子のユースチームにもグラウンドがなく,場所を転々として練習している。女子チームを持つ余裕はない」とクラブ幹部。別のJ1クラブは,女子チーム保有で生じる経費を7000万~8000万円と見積もった上で,「あらゆるコストを削っても大きな負担となる」(クラブ幹部)と断念した。

 現在女子チームを運営するJクラブも収益面で苦戦している。女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会優勝メンバーの阪口,上尾野辺が所属するなでしこリーグ・新潟。W杯以降7社のスポンサーを獲得したが,遠征費など年間約7000万円の運営費をすべて賄うことは出来ない。チームを維持できるのは,ユースチームと共用のグラウンドを持っていることが大きい。

 千葉は,社会人アメリカンフットボールチーム・オービックと人工芝グラウンドを共同保有するほか,約70人の女子ユース選手に月謝を負担してもらうなどして,負担軽減に努めている。

 Jリーグは「クラブが発展する過程で,負担の少ないユースなど,何らかの形で女子チームを手がけてほしい」「中西大介事務局長)との考え。チーム数が少なく,女子強化に向けた課題となっている中学生年代のU-15(15歳以下)チーム保有を要請したのに加え,地域スポーツ振興事業の一環として,クラブが実施する女子向けサッカースクールに補助金を出したことが,これまでの主な取り組みだ。

 1992年の設立から約20年の活動を経て,約100人の女子選手を抱えるまでになった千葉の沢口マネージャーは「地元のシンボルになった,一つのクラブ財産だ」と胸を張る。女子チームの運営を,いかにクラブの将来像に組み入れるか。そこには,クラブの理念が透けて見える。
by kunoichilove | 2011-11-16 05:31 | サッカー/フットサル

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